=JAPAN MEETS〜現代劇の系譜をひもとく:るつぼ= | しなもん日記

=JAPAN MEETS〜現代劇の系譜をひもとく:るつぼ=

新国立劇場へ、JAPAN MEETSシリーズ『るつぼ』を観に行きました。
このJAPAN MEETSシリーズは好きな企画で、ぼちぼち観に来てます。新訳して上演するっていうのが面白いなあと思います。今回は、アーサー・ミラーの古い戯曲。キャストに鈴木杏ちゃんがいたので、アフタートーク付き上演日のチケを取りました。
重たい長い芝居でしたが、興味深く観ました。なんというか、ひさびさに、地に足がついている、「これぞ演劇!」ってカンジのお芝居を観た、そんな印象です。新国立劇場小ホールの小さい舞台に20名の役者さんの熱が集結していました。賛美歌のシーン、本当に美しかった。シンプルな舞台に、派手さはないもののしっかりと意志の伝わる衣装が印象的。
わたしにはアビゲイルはヒールとは感じられなかったな。アフタートークで演出の宮田さんのお話からも、そこを意図した配役&演出だったのかなと思うし。プロクターとエリザベスとアビゲイルは、誰が一番悪いとかではなく、それぞれ問題があり、そういう問題は誰しも持っているもので、他者が責めるのも、自己批判も何か違う、と思うのでした。わたしにはエリザベスの「正しさ」がただただ息苦しかったです。窒息しちゃう。だからって、そこから先の選択肢はひとつじゃなかったハズだけど、そのときにそれしか見えなくなってしまう状況は、当事者では気付けないところだったりするというか。ホント、現代日本でも似たような話、掃いて捨てるほど転がっている。実際の事件を元に書かれた戯曲ですが、大きな社会的な話というよりは、ごくごく小さな範囲の身近なトラブルから派生した、しかしそれゆえに酷く深刻で普遍的なテーマを持つお話、だと思いました。
アフタートークも面白かったのですが、客席からの質問がやや拙かったかな、と感じました。質問しなかった自分が言うのも申し訳ないですけれど。。。あ、でも、池内さんファンの女子大学生さんの質問で、池内さんのめちゃめちゃ良いお人柄が伺えたので、そこはなかなか良かったです。杏ちゃんの私服、かわいかった♪
劇場で貰ったチラシの中に『モジョミキボー』が入ってました。このお芝居好き。2010年の公演で観ました。オススメです★

帰り際、昼間激しく降っていた雨は止んでいたのですが、新宿の街が霧に包まれていました。未来都市みたい。
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ん、いや、いま、わたしは未来都市で生きているのか。
『るつぼ』が書かれたのは1953年、舞台で描かれている時代は17世紀末だし。

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新宿にもラデュレが出来たので、帰りに寄りました★
季節ものとか新フレーバーとかつい試してみてしまうのだけれど、やっぱり自分はキャラメルとフランボワーズさえあればいいのだ、と再確認。